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たまたま北米の旅を懐かしんで写真ファイルを整理してたら、ボストンからジェームズタウンまでレンタカーで家族旅行をした地図がでてきた。最初の宿が仕事で何度も泊まったお気に入りのSheraton Commanderだった。10年以上前にメモしたURLに移動すると、ホテル名は同じだったが所有者がStarwoodからMarriottに替わっていた。
同サイトのバナーに使われている写真を拝借しようとして知ったのが、AVIFファイル形式である。もう7年ほどWeb制作から遠ざかっているので、その間の技術進歩に疎くなっている。数日前からアルバム整理に使っている過去のスクリプト(Javascript/PHP)を見直していたため、見知らぬファイル形式に俄然好奇心が湧いた。次世代の画像ファイル形式ということで、日常的に使っている古い写真アプリ(Picasaや縮小専用などでは扱えない。Windows10標準のMicrosoftフォトで開くと、「AV1拡張が必要です」と表示され、AV1に関心が移る。
というわけで、今日はアルバム整理から次世代画像および動画ファイル形式に好奇心が刺激され、あれこれ調べており気がつけば深夜になっていた。アルバム整理は、「デジタル終活」の一環で一番時間を取られる作業である。というのも2013年以前の写真や動画の整理に使っていたスクリプト(Mediabox, Simpleviewerなど)やFlash Player(flvファイル)のサポート終結で、全部動かなくなったため全面書き換えが必要だからである。
次世代といえば、webPファイル形式があり10年前に調べたが、時期尚早と思って切り替えなかった。動画ファイルはすべてmp4に切り替えた。いま次世代といえば、AVIFやAV1のようである。webPの場合は、Google社が提案しており、競争相手のMicrosoftやAppleが乗り気でないため普及が遅れたようだが、2024年には97%のブラウザがサポートしている。画像は、JPGよりファイルサイズを30%節約できるwebPに切り替えてもいいかもしれないが、慌てることはない。AVIF/AV1を良く調べてから決めよう。
AVIFとは
AVIF(AV1 Image File Format)形式は、Alliance for Open Media(AOM、2015年設立)という映像コーデックやフォーマットに関するオープンスタンダードを推進する非営利団体によって開発された。この団体には、Google, Amazon, NetFlix, Apple, Facebookなどのテクノロジー業界の大手企業が参加している。2019年2月の発表以来、その圧縮効率性と品質の保持能力により、広く注目を集めている。
JPEGに対しては約95%、WebPに対しては約30%の圧縮率改善が見込まれるという。可逆圧縮、アニメーション、透過処理が可能で、おまけにHDRサポートもあるという。これが事実で、今後の標準になるなら今すぐにでも切り替えたい。10年前にwebPに切り替えていたらまた余計な作業が発生したが、この7年間web制作から遠のいていたことが幸いしたと思おう。
バックアップ環境
いま自宅パソコン環境とモバイルを見直している。悩みのひとつはバックアップ環境である。写真についてはPicasaとGoogleフォトを中心に使っている。GoogleフォトはWebでのアルバム作成(年月日別が主体)とバックアップ用である。オリジナル写真を10分の1に縮小してアップすることで容量を節約している。数年前までは2048p以下は無料だったので気にせずにどんどんアップしていた。その後無料の最大15GBを二つのアカウントで利用していたが、管理が面倒で、そのうち両方とも一杯になってしまった。仕方がないので最大100GBの有料プランに切り替えた。
もともとAmazon Primeメンバーなので写真は追加費用なしに無制限にバックアップできるが、アルバム作成や写真秋声、管理機能が不十分なので単純なバックアップとしてしか使っていない。
ローカルでのバックアップにはSyncConnectを使っており、機能的にも操作的にも問題がない。外付けストレージとしては、2TBのHDD3台と1TBのSSD1台があり、容量的にも問題がない。悩みは、パソコン本体のHDD容量1TBでは足りなくなったことだ。Windows用500GB(Cドライブ)とWeb制作や写真整理用500GB(Dドライブ)の二つのパティションに設定している。Dドライブが満杯になったのでTV録画ファイルや動画をCドライブに移したが、Cドライブが満杯になり、昨年末にはDドライブも満杯になった。仕方がないので写真ファイルはすべてSSD1TBに移動し、このSSDをメインに使っている。ところがこれも満杯になりつつある。一回旅に出ると、毎日1GBを超える。動画が多いと一回の旅で100GBを超えることがある。20世紀分と21世紀分に分けて管理しようとしたが、アルバム整理・編集の使い勝手が悪い。切り替えるために外付けHDDを接続しなおさないといけないからだ。~愚痴になってしまった。
AVIFに切り替えると、必要サイズは従来(JPG/MP4ファイル)の50%くらいになるというのは魅力的である。JPG/AVIF変換ソフトは探せば見つかるだろう。あとはスクリプトが用意できるかどうかである。おそらくすべて作り直さないといけない。これが厄介である。
AVIF可用性
AVIFをどこまで使えるか調べると、Bloggerでアップロードできないことが分かった。残念だが、ブラウザがサポートしているだけでは使い勝手が悪い。
Googleフォトでアップロードできた。HTML imgタグに記述することも可能だった。
※GoogleフォトにアップしたAVIF写真をBloggerに埋め込むことができる。
JPG to AVIF 変換ツール
▶ImageOnline ⚠一枚ずつしか変換できない!
▶ImageToStl 一度に最大25ファイルを変換できる。
AVIF 1920x639 268KB by ImageOnline |
AVIF 1920x639 150KB by ImageToStl |
AV1次世代動画コーデック
私がTV番組を録画し、動画編集に熱中したのは2003年だった。最初のビデオカメラは肩に担ぐタイプで、1983年に購入した。その20年間は、動画形式といえばMPEG(MPEG-2が国際標準規格になったのは1995年7月)だった。ところが2003年(ADSLが普及)時点のネットではフラッシュ動画(FLV/SWFを作成する人をFLASH職人と呼んだ)が主流になっていた。ネット(WEB)で動画サイトが乱立し始め、どのサイトでもフラッシュプレイヤ―を採用しており、HTMLに動画を組み込み再生するフラッシュ動画対応のスクリプト(MediaBoxやSimpleViewer, JukeBoxなど)がオープンソースで作られ、だれでも無料で取得できた。
スマホの時代になった2010年の頃には、フラッシュ対応のブラウザが98%に達していた。そんな時に青春18きっぷの存在を知り、これを利用した旅(当時は親の介護で東海道線を頻繁に利用していたため途中下車の旅)で撮った写真と動画をWeb/Windows/Unix環境で整理するためにフラッシュ動画(写真表示やスライドショーも含む)を使うようになった。というより似非FALASH職人になったということかもしれない。写真動画の整理と並行してスクリプトを作成し自営サーバにアップして動かすのが趣味のようになった。
ところがフラッシュの熱狂時代は5年(2003~2008?)で終わってしまった。黎明期からスマホでのサポートが打ち切られる時までを見ても10年くらいだった。最初にふぃさ偉容を決断したのはアップル社のSteve Jobsだった。理由はFlash Playerのセキュリティの脆弱性であり、「一企業の技術に依存できない」ということだった。Google社も続いてAndroidでのサポートを打ち切った。
この超量を知って拙いと思って、HTML5/Video/Audioタグまたはmp4/AVC(H.264/AACコーデック)再生スクリプト(Javascript)に切り替え始めた。1983年から撮影したビデオや2003年から録画したビデオ(mpg2)をflvに変換してWeb/ローカルともに利用していたので、多量のビデオを再変換し、多くのスクリプトを書き換えるのは大変な作業である。この作業は、2024年現在でも未だに完了していない。過去10年近くWeb制作から遠ざかっていたせいもある。
このAV1の項目は昨夜に引き続いて書いた。たった一日前に何を書いたか忘れがちであり、重複した愚痴がある。くどくなっているが、それだけ悩んでいるということだ。
デジタル終活をしないといけないと思い始め、気力を振り絞って対応しようとしている。数日前までは、2010年頃から始めた、HTML5/Javascript/H..264への切り替えを急ごうと思っていたのに、Sheraton Commanderの写真がAVIF形式であり、動画もH.265/HEVCとかAV1とかいうのが次世代フォーマット・コーデックだという潮流を知って、「さあ、どうするか?まずは勉強だ!」という事態になった。
動画形式・コーデックについては私の経験からは、mpg2/h.262 > Flash/flv/swf > mp4/H.264/AAC と推移し、ここ数年は次世代の AVIF、H.265/HEVC, AV1が取りざたされている。AVIFについては先に書いたとおりだが、動画に関しては、いまはH.265/HEVCが主流で、次にAV1が主流になるのではないかという見方である。
AV1については、Google/YouTube, Amazon, NetFlix, Vimeoといった動画サイトを運営する業界が協力して、AOMedia(Alliance for Open Media)を中心に取り組んでいる。AV1の圧縮効率は、H.263の4倍、H.265の2バイト言われる。難点はエンコードが非効率で、6.7倍かかるという。サーバやパソコンへの負荷が極端に大きく、ハードウェアアクセラレーション(NVIDIAなど)の助けが必要だという。AIチップで大騒ぎしているから、エンコーディングもAIの流行りコトバに乗ってチップ化(ファームウェア化)されるだろう。
一ユーザとしてはハードも含むネット環境の進展を待つしかないが、動画ファイルやスクリプトはいまから見直しておいた方がいい。ということで、AVIFコンバータ、AV1コンバータをインストールしてそれらの可用性を検討していく。
▶無料の動画編集ソフトおすすめ13選!使いやすさ×機能性を兼ね備えた動画編集無料ソフトはコレ! ~13種もあると自分で評価するのが大変!比較した人の意見を聞こう。とりあえず某記事で一番に推奨していた動画変換ソフトVideoProc Converterをインストールした。無料版は体験版で5分間しか変換できない。動画編集で有名なオープンソースではShotcutがある。
※Intel HD Graphics 630は古くて遅いが、4K動画編集は可能。8Kエンコードは不可。NVIDIAかAMD Radeonのグラフィックエンジンが欲しい。
〔参照資料〕
▶AVIFとは?メリットとデメリット、ファイルの開き方について解説!2024.03.01
▶次世代コーデック「AV1」を動画プラットフォームで採用する上で重視したいポイントとは? 2023年11月26日
▶万能な次世代画像フォーマットWebPとは? 検索順位の向上にも貢献!
▶WebPとは?メリットやほかの画像ファイル形式との違い・変換方法を詳しく解説