10/17/2021

色の科学

ニュートンとゲーテ〜物理学者と文学者が導き出した色の科学

ニュートン(1642-1727)のプリズム実験によって色彩は光の波長によって決まることが解明された。2000年間信じられてきた アリストテレスの主張「色は白と黒の混合から生まれる」という真理が覆された。 

 自然科学者としてのゲーテ(1749-1832)が記した「色彩論」では、 光としての色ではなく色彩としての色を研究した。自然光と人間の視覚が感じる色彩の違いを明らかにしようとした。 

ゲーテは死の直前「もっと光を」と言ったといわれている。ゲーテにとって光とは自然の命そのものであり、ニュートン光学によって自然の命の神秘性が失われてしまうことに恐れを抱いた。