#石原慎太郎「〜私たちは新しい軽薄な混乱の中にあります。新しい文明秩序の造形のために、多くの可能性に満ちているはずの、この日本の将来を毀損しかねないような問題がいくつも露呈してきているのに、現今の政治はそれに殆ど手をつけられぬままに、すべての政党、殆どの政治家は、今はただ如何に自らの身を保つかという最も利己的で卑しい保身の目的のためにしか働いていません。
こうした政治の現況に国民がもはや軽蔑を通り越して、期待し裏切られることにも倦んで、ただ無関心に過ぎていくという状況は、政治の本質的危機としか言いようがありません。(中略)
この日本は未だに国家としての明確な意思表示さえできぬ、男の姿をしながら実は男子としての能力を欠いた、さながら去勢された宦官のような国家に成り果てています。それを官僚による政治支配のせいと言うなら、その責任はそれを放置している我々すべての政治家にこそあるのではないでしょうか。」(1995年4月の議員辞職演説より抜粋)