高血圧という点だけ見ると、肥えると全身の末梢神経が圧迫されて血圧が上がる。血液量も増えるので、やはり血液も上がるということだ。体重を1kg減らすと、血圧が1mmHg下がることが分かっているそうだ。
肥満には皮下脂肪型肥満と内蔵型肥満があるが、血圧を上げるのは内蔵型肥満である。ぽっこりお腹が特徴で男性や閉経後の女性に多いタイプだ。なぜ血圧を上げるのか?それにはふたつの理由がある。
1.血圧を上げる物質が出る
内臓に脂肪が溜まっていると、脂肪細胞から血圧を上げる物質~アンジオテンシンⅡと呼ばれる~が出るからである。2.インスリンの働きが低下する
血糖値をコントロールするインスリンというホルモンの働きが低下する。すると、腎臓でのナトリウム排出機能が悪くなり、血中のナトリウム濃度が高くなる。これを低くするために水分が取り込まれ血液量が増え、結果として血圧が上がる。またインスリンの働きが低下すると交感神経が刺激される。すると、血管が縮こまって、その分血圧も上がるというわけだ。
BMI適正値は22
BMI=体重[kg]÷(身長[m]x身長[m])である。BMI=22ということは、身長170cmであれば、適正体重は64kgくらいである。私は入院時80.4kgもあったそうだ。それが3週間後には70.3kgに減っていた。管10本につながれ、食欲がなく運動もせずの生活だからやせるのは当然だった。下肢が異常に細くなっていて驚いた。筋肉がほとんどなくなっていたのだ。腹部の脂肪もかなり減ったのだろうがまだ残っていた。三週間で10kgも減るのはわが人生で初めて経験することだった。痩せたのはうれしいが、筋肉がごっそりなくなった感じがするのは悲しい限りである。体力を回復し、筋肉をつけ
、脂肪を減らし、結果として減量していく。
入院前のBMIは28で、明らかに肥満だった。70kgで、BMIは25以下なので肥満にはならないが、できればさらに体重を減らして、高血圧や糖尿病のリスクを減らすのが望ましい。