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3/27/2023

老人の昔話、自慢話、説教

徒然草の第168段に、 「年老いたる人の、一事すぐれたる才のありて、『この人の後には、誰にか問はん』など言はるるは、老の方人にて、生けるも徒らならず。さはあれど、それも廃れたる所のなきは、一生、この事にて暮れにけりと、拙く見ゆ。『今は忘れにけり』と言ひてあ りなん。」 とある顰に倣い、無為の日々を過ごし終えることもまた一興とも感じられます。ただ、この徒然草には、他段(第238段)に兼好法師の七つの自慢話がありますので、 今昔を問わず、老人の昔話、自慢話、説教の蔓延ること已む無しとも言えるのでしょ う。